記事
リスティング広告運用で気をつけたいアドフラウド被害!対策方法を紹介!
近年ネット広告の需要は大きく拡大しています。
その中でも、リスティング広告は、代表的なネット広告の1つです。ただ、リスティング広告運用には気をつけなければならないこともあります。
その1つがアドフラウド被害です。
本記事では、リスティング広告におけるアドフラウドの被害の種類やデメリット、さらにはアドフラウドへの対策方法も解説しますので、参考にしてみてください。
リスティング広告とアドフラウドの意味を解説
ここでは、基礎知識としてリスティング広告とアドフラウドの意味を解説します。
リスティング広告の意味
リスティング広告とは、検索エンジンで検索した結果と連動して検索画面に表示されるネット広告のことです。
別名では、「検索連動型広告」「検索広告」「PPC(Pay Per Click)広告」とも呼ばれ、表示広告がクリックされるごとに費用が発生する仕組みを取っています。
リスティング広告が表示されるのは、オーガニック検索記事の上部エリアと下部エリアです。
また、検索ワードと関連が強いと判断された場合、検索エンジンの検索パートナーとなっているサイトにも、リスティング広告が出稿されます。
下記は、リスティング広告のメリットとデメリットです。
メリット
・即効性が高い
・初心者も少額で始められる
・検索結果と連動しているため、狙ったユーザーにアピールしやすい
デメリット
・キーワードによっては、高額の広告費が必要になる
・テストやメンテナンスのため、人員が必要になることもある
関連記事:Google検索パートナーとは?結果が出ない時の対策方法も解説!
アドフラウドの意味
アドフラウドとは、広告詐欺・不正広告を意味する用語です。
後ほど詳しく解説しますが、アドフラウドの被害には、ボットで不正にクリックを引き起こす方法や、競合他社が嫌がらせでクリックする方法などがあります。
アドフラウドが発生することで、広告費の搾取や企業ブランドの低下など様々な悪影響が発生する恐れがあります。
また、反社会的組織の資金源になっている側面も見逃せません。
近年は日本でもネット広告の普及に伴いアドフラウドの被害が拡大しています。
2022年には日本におけるネット広告の市場規模は、2兆1,189億円にも上ります。
また、Spider AFの調査では2022年では、ネット広告のうち約5.0%がアドフラウドの疑いがあるとしました。
つまり、2022年に日本におけるアドフラウドの被害総額は、1,335億円以上と推測されます。
リスティング広告で気を付けたいアドフラウドの被害
ここでは、リスティング広告で気を付けたいアドフラウドの被害は以下4つです。
- ブラウザの自動操作:悪意あるプログラムでブラウザを自動操作し、不正インプレッションや不正クリックを起こす
- 競合他社からのクリック:競合他社が、嫌がらせでリスティング広告をクリック、広告費を不正に消化
- クリックファーム:システム化された大量のボットが、不正に広告の表示やクリックを起こす
- データセンタートラフィック:データセンターやレンタルサーバーからのトラフィック
関連記事:ネット広告詐欺アドフラウドの種類・手法9つを全て解説!対策方法なども
リスティング広告にアドフラウドが与えるデメリット
ここでは、リスティング広告にアドフラウドが与えるデメリットを3つ紹介します。
広告費の搾取
アドフラウドの代表的なデメリットは、広告費の搾取です。
本来発生しない広告費を搾取されることは、それだけで企業活動に悪影響を与えます。
また、アドフラウドは反社会的組織の重要な収入源にもなるので注意が必要です。
WFAは、2025年までに世界でアドフラウドの被害額は500億ドルに達することと、今後10年以内に反社会的勢力にとって薬物に次ぐ資金源になると予測しています。
反社会的組織の資金源になることは、広告費を搾取されるだけでなく、その費用を反射期的活動に使われて社会に悪影響を与えることにも繋がるのです。
関連記事:アドフラウド(広告不正)は反社会的勢力の二番目に大きな収入源に
企業ブランドの低下
アドフラウドは、企業ブランドの低下をもたらすこともあります。
なぜなら、アドフラウドによって、以下のような、本来掲載すべきではないメディアに自社広告が掲載される恐れがあるからです。
- 反社会的な内容を掲載しているサイト
- アダルトサイト
- 暴力的な内容のサイト
本来掲載すべきではないメディアに広告が出稿された会社は、ユーザーに「問題のある掲載先にも広告を出稿するような、倫理観のない会社なのではないか?」と勘違いされるリスクがあります。
その結果、企業ブランドの低下が発生する可能性があるのです。
リスティング広告においては、検索パートナーの中に問題があるサイトが含まれていた場合、上記の問題が発生する恐れがあります。
関連記事:ブランディング基礎|ブランドセーフティのポイント3選【事例あり】
正確な広告効果測定の阻害
正確な広告効果測定の阻害も、アドフラウドのデメリットとして見逃せません。
ぜなら、マーケティング活動のため的確に広告を運用するには、正確な広告効果測定は欠かせないからです。
例えば、広告のクリック単価を調べたいとします。
アドフラウド被害がない場合は、広告のクリック数をそのままカウントして問題ありません。
しかし、ブラウザの自動操作やファームなどのアドフラウドの被害に遭うと、実際にユーザーがクリックした回数よりも多くのクリック回数が計測されます。
そのため、正確なクリック単価を計測できません。
このように、アドフラウドの被害に遭うと広告効果測定で得られた結果は信用できないものになるため、正確な広告効果測定が阻害されて、自社のマーケティング活動に支障が生じるのです。
リスティング広告をアドフラウドから守る対策方法
ここでは、リスティング広告をアドフラウドから守る対策方法を5つ紹介します。
関連記事:アドフラウド対策ツールを使わずにアドフラウド対策を行う5つの方法を紹介!
アドフラウド対策ツールの活用
アドフラウド対策には、アドフラウド対策ツールの活用が有効。以下はアドフラウド対策ツールの機能の一部です。
- 不正検出
- ブラックリスト作成
- 機械学習と人工知能による不正の予測
また、アドフラウド対策ツールの導入メリットは、以下の6つです。
1.広告費を最適化
アドフラウドにより広告費が搾取されるリスクを軽減し、広告コスト削減に寄与できる。
2.工数の削減
アドフラウド対策の手間削減広告詐欺が巧妙化し、目視だけでアドフラウドの判別が困難に。しかし、アドフラウド対策ツールであれば効率よくアドフラウドの判別が可能です。
3.効果的なアドフラウド検知
不正検知を行うほど、不正検知の精度が向上するツールも存在します。
4.ROAS最大化
アドフラウド対策ツールでアドフラウドの被害を軽減することで、ROAS(広告費に対する利益)の最大化ができます。
5.データ収集精度向上
疑わしいトラフィックを正確に判別し、詳細に可視化。また、データ収集精度向上により、マーケティング業務改善にも役立ちます。
6.ブランドイメージ保護
アドフラウドによるブランドイメージ低下リスクを軽減。また、複数のデバイスにまたがり出稿される広告の表示を最適化し、広告をスパムとして報告されるリスクも軽減できます。
ユーザー挙動のモニタリング
アクセス解析用のタグを用いることで、ユーザー挙動のモニタリングが可能です。
ユーザー挙動をリアルタイムでモニタリングする過程で、同一の端末から膨大なアクセスが見られたなど異常な挙動が見られた場合はアドフラウドの被害を疑って対策を講じましょう。
また、Google広告の場合、IP単位でブラックリスト化して配信除外することも可能です。
関連記事:Google広告運用で不正クリックをされた場合の返金請求の方法
広告配信後のデータ分析
広告配信後は、実績データを分析するのがおすすめです。
例えば以下に示すような異常なデータが計測された場合、アドフラウドの被害を疑いましょう。
- 他のサイトと比較し、不正注文や未払いが異常に多い
- 他のサイトと比較し、CTRが異常に高い(もしくは低い)
アドフラウドの被害が疑われるサイトをブラックリストに追加することで、アドフラウドのリスクが軽減されやすくなります。
関連記事:Google広告のCTRを改善する簡単な8つの方法
まとめ
本記事では、アドベリフィケーションやアドフラウドなどの意味を解説した上で、アドフラウド対策としてアドベリフィケーションを行う方法を解説しました。
インターネット広告は、適切に活用すれば大きな効果を期待できます。
しかし、適切なサイトに掲載されないと、アドフラウドにより広告費用を不正に搾取されたり、ブランド毀損につながったりします。
アドフラウドの被害を受けていないか不安を感じる方は、まずはSpider AFの無料診断を試してみてください。最大で40%も効果が改善されます。