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【3月24日】最新グローバルアドテクニュースまとめ:パンデミック後の回復を妨げる5つのサイバー脅威、Facebookのブランドセーフティ対策とは、1分でわかる2020年Google広告の安全性レポート
パンデミック後の回復を妨げる5つのサイバー脅威
米テック研究・コンサル会社Foresterrは最新サイバーセキュリティレポートにおいて、2021年に注目すべきセキュリティ関連の警告をするとともに、企業がパンデミックから抜け出すための道筋を発表しました。今年は、5つの重大な攻撃経路により、パンデミック後のセキュリティの回復が遅れる可能性があるとのことです。脅威の内容は2020年とは異なりますが、サイバー犯罪者が利用する攻撃経路は同様であると予測されています。
予測される攻撃経路は以下の通り:
・SQLインジェクション、XSS、リモートファイルインクルージョン等のWebアプリ攻撃
・紛失されたまたは盗んだ資産の悪用
・マルウェア
・ソフトウェア脆弱性の悪用
・盗んだ認証情報の利用
同レポートによると、2021年にはマルウェア攻撃だけが減少すると予測されています。企業は上記の攻撃経路に注意を払う必要がありますが、パンデミックからの回復を遅らせる原因はこれらだけではありません。さらに、ワクチンプログラムを混乱させるCOVID-19関連の誤報やスパイ活動、不満を持つ従業員によるインサイダーの脅威、個人情報の盗用やアカウントの乗っ取り、Bots-as-a-Service、脆弱なCOVID-19アプリ等も、今年危険をもたらす要因として予測されています。
引用先:https://www.techrepublic.com/article/forrester-these-5-threats-could-hobble-pandemic-recovery/
Facebookのブランドセーフティ対策とは?
Facebookは今年から、ブランドセーフティツールの強化を推進しており、ニュースフィードでより安全でターゲットを絞った広告の配置を広告主に提供しようとしています。計画通りに進めば、これまでデジタルマーケティングで無秩序な環境とされてきたニュースフィードで、広告の配置をブランドがコントロールできるようになります。
Facebookは、新たなブランドセーフティ対策として、「新しい広告主のトピック除外コントロール」の構築とテストを、一部の広告主を対象にまもなく開始すると説明しました。これらのコントロールは、広告主がブランドの適合性に基づいて、ニュースフィードで特定のトピックの周辺に広告が表示されるという懸念に対処するためのものです。例えば、トピック除外ツールにより、広告主は「犯罪と悲劇」というトピックに関連するあらゆるコンテンツを広告の近くに表示しないようにすることができます。今回のテストと新しいFacebookブランドセーフティツールのニュースフィード展開は、完了するまでに1年程度を要する見込みです。
ブロックリストやキーワード除外は新しい手法ではなく、その潜在的な悪影響が、ひとつのトピックとなっています。ニュースフィードのブランドセーフティテストやツールについてFacebookと協議してきた広告主は、広告周辺のコンテキストを含めて広告の配置を本当にコントロールできるのであれば、この機能はオークションでの広告の入札方法や特定のインベントリーの価値に影響を与える可能性があり、ブランドセーフティ機能はFacebookのアルゴリズムにまで影響を与えると述べています。
引用先:https://insights.digitalmediasolutions.com/articles/facebook-newsfeed-brand-safety
1分でわかる!2020年Google広告の安全性レポート
Googleは、毎年恒例の「Ads Safety Report」を発表し、コロナ禍でサービスをどのように監視したかを詳しく説明しました。報告書によると、コロナ禍では、特にCOVID-19に関連する製品を販売する広告を中心に、不正行為を取り締まるための新たな課題が生じました。9,900万件のCOVID-19関連の広告がブロックされましたが、これは、Googleがポリシー違反を理由に削除した31億件の広告のほんの一部です。
64億の広告が制限され、170万の広告主アカウントが「重大な」ポリシー違反により停止されました。また、40以上の新しいポリシーが追加または更新されました。一方で、ブランドの安全性とパブリッシャーの収益化のバランスをとる作業は継続していました。Googleは、13億以上のページから広告を削除し、160万近くのパブリッシャーに対して広告提供を停止しました。
また、不正行為に対応する広告主のアイデンティティプログラムも強化されました。詐欺を検出するための技術が導入され、人間とアルゴリズムで運用されている審査プロセスも適宜調整されました。そして、Googleはヘイトスピーチや暴力に関連するページをより多く検出し、1億6800万ページに対して対策を講じました。
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