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政府発表「デジタル広告市場の競争評価最終報告(案)」から読み解くデジタル広告のリスク

政府発表「デジタル広告市場の競争評価最終報告(案)」から読み解くデジタル広告のリスク
政府発表「デジタル広告市場の競争評価最終報告(案)」から読み解くデジタル広告のリスク
目次

内閣府は昨年、2021年に日本の内閣府は「デジタル広告市場の競争評価最終報告(案)」を発表しました。この内容は、前回2020年に発表された、中間報告書を元に、昨今のコロナなどの情勢を踏まえた内容を元に、右肩上がりで成長を続けるデジタル広告市場の潜在的な運用リスクや運用の課題についても指摘しています。そして、広告分野の将来への展望や、デジタル広告に携わる全ての業者が考えるべき解決への方向性を提言した資料です。

昨年発表された資料でありながら、今まで広告事業に携わっていた方、そしてこれから携わる方に必読していただきたい内容となっています。

今回は、最新データを用いて日本政府のデジタル広告市場競争の最終報告を読み解きながら、課題解決を実現するための一手について、Spider Labs独自の視点から課題解決を実現するための一手について提案いたします。

デジタル広告市場の実態

新型コロナウイルスの影響によって巣ごもり需要やリモートワーク導入率が増加した結果、デジタル広告市場はかつてない活況を迎えることなりました。発表によると、2020年の日本国内におけるデジタル広告取引はおよそ2.2兆円で、日本の広告費全体の3割超を占める市場へと成長しました。

ここでは、デジタル広告市場の現在地について、広告市場全体・広告主・パブリッシャーという3つの軸から確認していきます。

広告市場で大きな存在感を示すデジタル広告

まずは、マスメディア広告などを含めた広告市場全体の動向を見ていきましょう。新型コロナウイルスの感染拡大により、2020年は多くの広告事業が停滞を余儀なくされました。

広告市場は通年で前年比88.8%の6兆1,594億円で、この数字は東日本大震災のあった2011年以来9年ぶりのマイナス成長であり、リーマン・ショックの影響を受けた2009年(同88.5%)に次ぐ下げ幅を記録しました。

しかしながら、昨年2021年には6兆7,998億円とコロナ前の水準まで回復し、デジタル広告全体の流れとしても復調と言え、今後も大幅な成長が見込まれます。

デジタル広告費の推移

株式会社サイバーエージェント IR資料「各事業の競争優位性」参照、Spider Labsにて作成(https://www.cyberagent.co.jp/ir/superiority/internetad/ ) 

そんな中で存在感を発揮したのがデジタル広告で、総広告費が減少した2020年においても、前年比105.9%の成長(2 兆2290 億円)を達成しています。新聞、雑誌、テレビ、ラジオという従来型のマス広告は軒並み減少している最中、デジタル広告は順調な成長を遂げ、2019年にはテレビ広告の取引額を追い抜くまでの規模へと移行しています。

次に、2020年度の内訳としてもデジタル広告費の割合が36%占めていおり、次にテレビメディア広告費の27%となっていますが、まだまだ今後デジタル広告費の成長に高止まりはないと言えるでしょう。

そんな勢いのあるデジタル広告の成長を支えているのが、モバイル広告です。グラフは2019年度のデバイス別構成比(参考値)となります。注目はスマートフォンやタブレットユーザーの増加に伴い、これらのデバイス向けに配信されている広告枠の取引が順調に拡大し、デジタル広告費に占める割合は、デスクトップの24.1%に対して、モバイルは75.9%と、圧倒的な割合を占めています。このように巨大化するデジタル広告を支えているのは、モバイル広告と言っても過言ではなく、この流れはこのまま続いていくでしょう。


広告主のデジタル広告運用戦略とGoogleの存在感

一度、デジタル広告市場の構造について説明します。

内閣官房デジタル市場競争本部事務局「デジタル広告市場の競争評価 最終報告 概要」参照、引用(https://www.kantei.go.jp/jp/singi/digitalmarket/kyosokaigi/dai5/siryou2s.pdf

広告市場は、広告枠を買って広告を出稿する広告主、両者を仲介するプラットフォーム事業者やアドテク事業者等の仲介事業者を通して自らのWebサイト等の広告面を販売するパブリッシャー(Yahoo!やYouTubeなど)につながる構造でデジタル広告市場は構成されています。これには多様なデータから分析して個人の嗜好等に合わせた広告を配信するターゲティング広告等、新たな技術が生まれ急速に発展したため、広告主はより的確な広告配信が可能となりました。

そして広告主は、このようなデジタル市場の拡大をどのように見ているのでしょうか。広告主にとって、広告運用で重視しているのは「広告効果を最大化できる手段」です。どの媒体にどれくらいの予算で、どのように運用すれば良いかが重要視されています。

また、広告主の広告運用を支援するための事業者として重要な役割を果たすのが、DSP(Demand Side Platform)です。広告主の目的やターゲットに応じて、最適な広告出稿を支えているDSPの動向として特筆すべきが、Googleが提供するDSPです。

【関連記事】DSPとは?仕組みや導入時のメリット・デメリットをまとめて解説!

いわゆる「Google広告」がデジタル広告市場において占める割合は大きく、Google広告がDSP市場において60〜70%ものシェアを獲得しているなど、圧倒的な存在感を発揮しています。つまりそれだけ、デジタル広告市場がGoogleに依存している状態である、とも言えるでしょう。

このようなGoogle一辺倒の現状が発生する要因として、主要なWebサービスの多くがGoogle傘下であることが挙げられるでしょう。Google検索を始め、世界最大の動画共有プラットフォームであるYoutubeも、Google参加のサービスです。

Googleは消費者のインターネット利用における幹線道路となっていることから、彼らのプラットフォームを介さずして最大の広告効果を挙げることは難しいのが現状です。

パブリッシャーにとっても Googleの存在感は巨大

続いては、パブリッシャー、つまり広告を掲載するための媒体を運営している事業者について、見ていきましょう。

パブリッシャーは主に

  • 大手パブリッシャー
  • 中規模パブリッシャー
  • 小規模パブリッシャー

の3つに分けることができます。テレビ局やYahoo!などの大手ポータルは大手パブリッシャーとされ、圧倒的な発信力を有します。

中規模パブリッシャーは、安定した一定数のユーザーを獲得している特化型のブログや、特定層に強いWebメディアを指し、ネット上で影響力の強い媒体を持ちます。小規模パブリッシャーは個人でブログサイトを運営する事業者のような、小さな規模で情報発信と広告枠の提供を行なっている運営主です。

パブリッシャーが広告配信を行う上で、必要なのがアドサーバーです。アドサーバーは広告配信管理ツールを運用するためのサーバーで、単一のサーバーをどの事業者も一つは運用しているのが一般的です。

そんなアドサーバーの運用においても、Googleが圧倒的な存在感をのぞかせています。Googleはパブリッシャーに対して、基本無料でアドサーバーを提供しているので、多くの事業者がGoogleのサーバーを利用することとなっています。

アドサーバーの提供会社はGoogleだけではないにせよ、そのシェア率はGoogleが80〜90%に達しています。広告主もパブリッシャーも、Googleの提供するサービスを抜きにしてデジタル広告を考えることができない状況となっているのが現状です。

デジタル広告市場の意義

デジタル広告は従来の広告とは異なり、個人レベルの事業者でも簡単に参入ができるマーケットとして注目され、新しい広告運用の可能性を切り開いています。

デジタル広告市場がはらむ意義や、現状抱えている課題などについて、確認しておきましょう。

今日のインターネットを支えるデジタル広告の価値

政府の定義によると、デジタル広告は従来型広告の延長線上ではなく、全く別種の広告として扱うべきであるとされています。

メディアやWebサービスのユーザーを詳細にパーソナライズすることで、限られた広告枠でも無数に分割し、莫大な供給ルートを確保できるためです。供給先のメディアやサービスもまた、ニーズの数だけ無数に登場し、広告供給先に困ることはないため、単位あたりの広告価格の高騰を抑える働きをしています。

低コストで広告を運用できるということは、個人事業主や中小企業も気軽に広告配信を利用できるということです。安価な広告機会が提供されたことで、小規模な事業者がこれまでリーチできなかった顧客へ容易にリーチすることが可能となりました。

また、デジタル広告のマネタイズモデルそのものが、無数に出現するWebサービスやWebメディア、アプリなどの無償サービスを支える収入源にもつながっています。インターネットを介した「利便性」は、デジタル広告によって支えられていると言えるでしょう。

デジタル広告市場にはらむ4つの課題

強力なビジネスモデルを実現しているデジタル広告ですが、一方で無視できない課題も複数存在します。

1.一部プラットフォーム事業者の寡占

1つ目の課題は、一部プラットフォーム事業者が事実上の寡占状態に陥っている問題です。デジタル広告市場は他のマーケット同様、どんな事業者にとっても開かれており、適切な競争が行われる場であるべきと考えられています。

しかし、圧倒的なシェアを持ったプラットフォームに広告市場が依存することで、彼らの一存でデジタル広告利用のルールが変更されたり、市場の設計に影響を及ぼしたりするリスクをはらんでいます。

また、デジタル広告活用の肝であるユーザーデータを活用した広告パーソナライズに関しては、ユーザーのプライバシー配慮に向けた運用制限が進められています。ですが、圧倒的なデータを有する事業者が存在する状態でデータ利用の締め付けが進めば、必然的に多くのデータをすでに保有するプラットフォーマーが有利な状況で地位を固めることとなり、競争を促すことが極めて難しくなります。

このような寡占状況が深刻化すると、健全な広告運用が失われ、デジタル広告市場の衰退を招く一因となることが懸念されています。

2.複雑化したデジタル広告市場の不透明性

2つ目に、複雑化したデジタル広告市場がもたらす不透明性の問題です。高度にシステム化されたデジタル広告は、その運用プロセスが複雑なのはもちろん、時代に合わせてアップデートとアルゴリズムの改変が頻繁に行われているため、誰からも市場の実態を把握できない状態へ簡単に陥ってしまう問題を抱えています。

デジタル広告の配信に伴うマッチングや入札は、もはや消費者や広告主を含め、外部から見る分には何が行われているのかを感覚的に把握できないレベルに到達しています。ブラックボックス化した仕組みがデジタル広告市場の根幹を担っているという状況には、一種の不気味さを覚えずにはいられません。

3.アドフラウドなど未成熟なサービスゆえにもたらされる懸念

3つ目に、デジタル広告市場が新興領域でありながら、多くの利益をもたらしているがゆえに、簡単に脅威に晒されやすいという状況に置かれている問題です。

デジタル広告は急速な発展を遂げてきただけあり、多くの点において未発達な部分もはらんでいます。例えば巨額の費用をかけて作成した広告コンテンツが、広告枠の販売価値と釣り合わず、広告の意味をなさなくなる問題や、ターゲティング広告が消費者に対して不快感をもたらしている問題などです。

デジタル広告は多様なサービスを支えている反面、デジタル広告そのものがサービスの品質を貶めているという問題とも言えるでしょう。

そして、中でも近年注視されているのが、アドフラウドの問題です。不当な広告表示を行うことで、多額の広告費を請求するアドフラウドは、海外はもちろん日本国内でもその被害が深刻化しています。

こういった問題が放置されてきた背景として、政府は広告主やパブリッシャーのデジタル広告に対するリスク認識の不十分さや、高度に複雑化しすぎたデジタル広告という市場そのものの問題を指摘しています。

上記の背景からYahoo!といった大手プラットフォームからも「アドフラウド対策は事業者のみでの努力に限界がある」ことを述べており、政府から不正者の摘発体制強化の後押しをしてほしいと要望が挙がっています。

クリック単価の広告配信の仕組みの見直しや、デジタル広告が持つブランド既存のリスク、サービス提供者によるリスクへの説明責任など、市場全体の健全化に向けた取り組みが求められます。

【関連記事】ブランディング基礎|ブランドセーフティのポイント3選【事例あり】

4.過渡期であることを前提とした柔軟性の欠如

4つ目は、デジタル広告市場がそもそも過渡期であり、これからもダイナミックに変容していく可能性をはらんでいるという認識の欠如です。

デジタル広告は多くの取引額をもたらした新興領域ですが、一見確立されたように見える上述のビジネスモデルも、これから大きく変化を遂げていく可能性があります。これまでにご紹介したように、現在のデジタル広告のビジネスモデルは、リスクや未熟さがもたらす懸念が複数内包されているためです。

デジタル広告の設計そのものはもちろん、広告運用のルールについても変化や柔軟性が求められています。デジタル広告運用を検討する上では、デジタル広告に対する深い見識と、ルールや仕組みの急な変更にも対応し得る柔軟性が求められます。

デジタル広告市場における競争の展望

このように、デジタル広告には構造的な課題が多く、絶対的な信頼を寄せられる手法とは言い切れないのが現状です。従来型の広告に比べれば不安定な領域ではありますが、デジタル広告市場における競争は、今後どのような展望が見られるのでしょうか。

デジタル市場全体を俯瞰したプラットフォーム事業者間の競争構造

デジタル広告市場では、ユーザーが使用しているデバイスといったインターフェイス上で検索、SNS、ウェブサイト・アプリにおいてユーザーを「集客」し、広告によって関心を持たせ、最終的には広告主のサイト(店舗)やアプリ等での「購買」につなげるまでの「送客」サービスがメインとなっています。

ただ、サードパーティクッキー禁止に伴う閲覧データの追跡制限といった、ファーストパーティ・データを保持するプラットフォームと事業者に格差拡大の可能性が高くなります。

ただ、対抗する動きとして、ファーストパーティ・データをやPMP構築など差別化を行うことで市場全体が活性化されることは期待できるものの、そもそものプラットフォームとの「競争構造」を変えられる可能性は高いとは言えません。

そこで次の章で、継続して注視すべき課題をあげます。

継続的な注視が必要な4つの領域

デジタル広告がはらむ構造的な課題もさることながら、デジタル広告市場をめぐる競争においても注視が必要な点が見られます。

1.垂直統合

1つ目は、垂直統合がもたらすさらなる寡占の到来です。現状、広告枠の買付支援機能(DSP)や広告枠の販売支援機能(SSP)、広告配信管理を担うアドサーバーなどは、別個の事業者が対応することを前提としています。

しかし近年では大規模なプラットフォーム事業者によって、これらの機能やサービスが統合され、利益相反や自社優遇の懸念が高まりつつあります。寡占を加速させる動きが活発化しないよう、あるいは寡占そのものが行われないよう、公正取引委員会による競争制限的な垂直統合の防止が求められています。

2.プライバシー保護

2つ目は、プライバシー保護をめぐる懸念です。プライバシーの保護、及びユーザーデータの利活用については議論が進んでいますが、未だ不透明なのが、このようなプライバシー保護の規制強化がデジタル広告市場における競争において、どのような結果をもたらしうるか、という問題です。

実際に日本でも、2022年4月1日より改正個人情報保護法案が施行されました。

内容としては「個人権利利益の保護」を目的とし、特にCookieといった個人情報の取り扱いに関して、第三者が個人情報を取得する可能性がある場合は、本人の同意が得られているかといった確認義務が必要になりました。

Googleはすでに個人情報保護の観点からユーザーの行動履歴の追跡禁止やサードパーティクッキーの取得制限を行っており、これは、デジタル広告におけるエコシステムへ大きな影響を与えると考えられており、代替手段の登場などによってどんな結果がもたらされるのか、引き続き注視が必要です。

【関連記事】【2022年最新版】GoogleサードパーティCookie提供廃止の影響とは?代替と考えられるTopicsとは?

3.OS

3つ目に、デバイスのOSがもたらす競争優位性の強化に対する懸念です。OSを根源としたアプリストアやブラウザがレバレッジとなり、集客において不当な優位性を構築する可能性が、以前より指摘されてきました。

特定のOSが圧倒的なユーザーシェアを獲得するということは、それだけそのOSのなかで設計されているインターフェースのルールに則った市場設計へと発展する可能性を有しています。

また、OSの圧倒的なユーザーシェアは、デジタル広告以外にも検索エンジンやアプリケーションにも競争上の問題をもたらすとして、今後もその動向に注視する必要があると考えられています。

4.アテンションエコノミー

4つ目は、アテンションエコノミーの台頭がもたらす脅威に対する懸念です。アテンションエコノミーとは、高度に情報化された社会の中で、人の関心を惹くことそのものに希少性を見出し、過度に注目を集める行為が目的化された経済を指します。

政府はアテンションエコノミーの台頭とデジタル広告市場の動向を紐付け、デジタル広告市場が社会に「歪み」をもたらす問題として、深刻に受け止めています。

サービスを通じてユーザーに提供される情報が、「そのユーザーにとって心地の良いもの」だけに限定される「フィルターバブル効果」や、耳触りの良いフェイクニュースがさも事実のようにインプットされる問題、前述紹介されたアドフラウドの促進や、行きすぎたプロファイリングによるプライバシー侵害など、多くの問題が散見されます。

デジタル広告はこのようなアテンションエコノミーがもたらす「歪み」とも深く関わっているとされ、デジタル広告市場を成立させているWebメディアやアプリのようなネットインフラが整備されると同時に噴出しました。

コントロール可能な情報社会へと改善するためにも、アテンションエコノミーに頼りすぎない、デジタル空間へとシフトしていく取り組みが求められています。この一環として「Trusted Web」構想を立ち上げ健全なデジタル社会の構築を目指す取り組みがスタートされました。

国内外で進むルールの整備

上記のような懸念事項の噴出に合わせて、世界では独自の規制やルール作りも進められています。

例えばEUにて2020年より施行されているプラットフォーム取引透明化法は、全てのオンライン仲介サービスおよびオンライン検索エンジンを対象とした、取引透明化のための開示事項を規定しています。

アメリカにおいても反トラスト小委員会によって、2020年10月に巨大IT企業に対する調査報告書が公表され、自社優遇の規制などの提言が盛り込まれました。

日本も例外ではなく、2020年5月に透明化法が成立、2021年2月より施行が開始され、開示義務を定めるなど、デジタル市場における透明性確保に向けた取り組みが進められています。そして、先ほどあげた内容と同様、2022年4月1日より改正個人情報保護法案が施行されました。

規制の対象となるのは大規模な事業者とし、競争を加速できる新規参入のベンチャーに対しては過度な負担とならないような設計が盛り込まれました。

まだまだ運用においてはリスクや不透明感が拭えないデジタル広告ですが、日本を含め世界中で競争を促しユーザビリティの改善につながるルール作りが進んでいます。暗い影を落とす印象が目立ちますが、明るい見込みが立っていると言えるでしょう。

まとめ:デジタル広告市場を生き残るために

デジタル広告は今や巨大なマーケットを持つ一大広告産業として成長しましたが、その影には複雑化した広告配信アルゴリズムの存在や、巨大プラットフォームによる寡占、さらにはプライバシー侵害やアドフラウドなど、新しい脅威の芽生えも見られます。

とはいえ、デジタル広告市場はまだまだ過渡期にある新興領域であるため、各国での対策も始まったばかりです。今後さまざまな運用ルールの変更やビジネスモデルの改変が行われることが想定されますが、どのように変化しても適応できる、柔軟性の高い広告運用体制と、高度なデジタル広告への見識が求められます。

今回は日本政府が発表した「デジタル広告市場の競争評価 最終報告(案)」の資料を元にSpider Labs独自の見解をまとめました。全資料は首相官邸の制作会議HPからダウンロード可能です。ぜひ、広告運用者は必見ですので、ご覧になってみてください。

また、Spider Labsでは、政府が課題に上げていた「アドフラウドの問題」に関して、2021年度下半期の独自データを取りまとめた資料を発表しました。

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