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コンバージョンリンカーとは?意味や設定方法などを一挙解説
WEB広告の効果を高めるには、正確な効果測定は必須です。しかし、それにはユーザー行動を追跡することが必要で、後述のセキュリティ対策(ITP)により規制がかかるようになりました。
この規制を防ぐための方法として、コンバージョンリンカーを用いることで、ITP対策を行い従前通り正確な効果測定が可能になります。
本記事では、コンバージョンリンカーの意味や設定方法に加えて、コンバージョンリンカーと似た機能も解説します。
コンバージョンリンカーとは?
ここでは、コンバージョンリンカーの意味を解説します。また、コンバージョンリンカーの意味を理解するために必要な、Cookieについても解説します。
コンバージョンリンカーの意味
コンバージョンリンカーは、Googleのタグによりクリックデータを計測するサービスです。
コンバージョンリンカーを用いることで、GoogleタグマネージャーでCookie情報を分析して、サイトをまたがってユーザー行動を分析できます。
Web広告やWebマーケティングでは、これらの情報を活用することで、より有効な施策を立案できるのです。
【関連記事】広告の基礎|コンバージョンタグを活用した測定方法と仕組み
(https://jp.spideraf.com/media/articles/how-to-use-conversion-tag)
Cookieの意味
Cookieとは、ユーザーがサイトを閲覧した際に、そのユーザーのデータを一時的に保存するものです。
Cookieの情報を分析することで、ユーザー行動が明確になります。そのため、Cookieはリマーケティング広告などに活用されているのです。
Cookieには、大きく分けて以下の2種類があります。
- ファーストパーティ:Cookie訪問先のWebサイトと、Cookieの発行元のドメインが一致しているCookie
- サードパーティCookie:現在ブラウザで表示されているドメイン名とは異なるドメイン名のCookie
【関連記事】サードパーティCookie規制が広告主・パブリッシャーに及ぼす影響を解説!
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コンバージョンリンカーが必要とされる理由とは?
ここでは、コンバージョンリンカーが必要とされる理由を2つ解説します。
【関連記事】動画あり「Cookie規制対応!Web広告の成果を最大化する方法」
(https://jp.spideraf.com/media/articles/webiner-20210727)
ITP対策になる
ITP(Intelligent Tracking Prevention)とは、Apple社が実施しているセキュリティ対策の1つです。
これにより、Apple製のWebブラウザであるSafariでは、外部サイトのCookie情報が削除される事象が発生しています。
しかし、これではWeb広告のCookie情報を引き継げず、ユーザー行動がわかりづらくなります。
この方法を解決するためには、コンバージョンリンカーを用いることで、サードパーティCookieをファーストパーティCookieに書き換えます。
これにより、従前どおりITPに関係なくユーザー行動を把握できるのです。
正確なWeb広告の効果測定
先ほど解説したとおり、コンバージョンリンカーを用いることでITP対策が可能になります。これにより、サイトをまたがるユーザー行動をより正確に把握できるため、Web広告の効果測定もより正確になります。
Web広告の施策の立案や改善には、正確な効果測定が必須です。
そのため、Web広告効果を高めるには、コンバージョンリンカーは必須と言えるでしょう。
【関連記事】ROI・ROAS・CPAの違いとは?各指標を学んで広告投資効果を測定しよう!
(https://jp.spideraf.com/media/articles/difference-between-ROI-ROAS-and-CPA)
コンバージョンリンカーの設定方法とは?
ここでは、コンバージョンリンカーの設定方法について、3つ解説します。
Googleタグマネージャーの設定方法
コンバージョンリンカーを使用するには、Googleタグマネージャーのアカウントが必要です。ここでは、Googleタグマネージャーの設定方法を解説します。
googleタグマネージャーの詳しい導入方法やメリットを知りたい方はgoogleタグマネージャーとは?の記事をお読みください。
1.Googleタグマネージャーの「タグマネージャーにログイン」をクリック
2.「アカウントを作成」をクリック
3.アカウント名などの必要事項を記入の上、「作成」をクリック。その際、通常のホームページでは「ウェブ」を選択(「Android」や「iOS」はアプリ用)
4.規約に同意すると、次画面で2種類のタグが表示。これら2種類のタグを、全てのソースコードに埋め込む(上段のコードはソースコード内のなるべく上側に、下段のコードは、ソースコードの直後に、それぞれ埋め込む)。
引用元:Googleタグマネージャー(https://marketingplatform.google.com/intl/ja/about/tag-manager/)
コンバージョンリンカーの基本設定方法
ここでは、コンバージョンリンカーの基本設定方法を解説します。その方法は、以下の4ステップです。
1.[タグ]→[新規] をクリック
2.[タグの設定] から [コンバージョン リンカー] を選択
3.トリガーを選択(注意点は後述)
4.タグ設定を保存して公開
なお、コンバージョンリンカーでは、ドメイン間のリンク設定やCookieのオーバーライド機能も可能です。
引用元:コンバージョン リンカー(https://support.google.com/tagmanager/answer/7549390?hl=ja)
コンバージョンリンカーを設定する際に注意すべきこととは?
コンバージョンリンカーを設定する際に注意することは以下の通りです
トリガー選択箇所は”All Page”を選択
・Googleはドメイン情報を参照して同じサイトか判定
・1つのサイトで異なるドメインを使うと、別のサイトと判定される恐れ
・”All Page”を選択してすべてのページを対象とすることで、別のサイトと判定されることを防ぐ
異なるドメイン間ではクロスドメイントラッキングを設定
・クロスドメイントラッキングにより、異なるドメイン間のセッションを統合
・異なるドメイン間でも正確な分析が可能に
・例えば、購入ページとサンクスページとでドメインが異なる場合に有効
コンバージョンリンカーと似た機能とは?
ここでは、コンバージョンリンカーと似た機能として、グローバルサイトタグとサイトジェネラルタグを解説します。
グローバルサイトタグ
グローバルサイトタグも、コンバージョンリンカーと同じくGoogle広告においてITP対策の役割を果たしてくれるタグです。
コンバージョンリンカーとの違いは、サードパーティーCookieをファーストパーティーCookieに変換するだけではなく、Webサイトに訪問したユーザーのリストを蓄積する役割も果たすことです。これにより、リマーケティングが可能になるのです。
【関連記事】Google広告のリマーケティングとは?活用すべき3つの理由を解説!
(https://jp.spideraf.com/media/articles/3-reasons-to-utilize-google-ads-remarkerting)
サイトジェネラルタグ
サイトジェネラルタグは、Yahoo!広告においてコンバージョンリンカーと同じくITP対策の役割を果たすタグです。
コンバージョンリンカーと同じく、Yahoo!広告をクリックした情報をファーストパーティーCookieに設定させます。これにより、Yahoo!広告においてもより正確なWeb広告の効果測定が可能となります。
【関連記事】Yahoo!広告がサービスリニューアル!広告主に嬉しい6つの変更点
(https://jp.spideraf.com/media/articles/6-changes-advertisers-can-expect-in-yahoo-ads-renewal)
まとめ
本記事では、コンバージョンリンカーの意味や設定方法に加えて、コンバージョンリンカーと似た機能も解説しました。
コンバージョンリンカーを設定することで、ITPによりCookieが規制されてもWeb広告の効果を正確に測定できるようになると期待されます。
正確な効果測定は、より有効なWeb広告施策の立案に欠かせないので、コンバージョンリンカーを導入することで、よりWeb広告の効果を高められるでしょう。
本記事を参考にして、あなたの運用するサイトでもコンバージョンリンカーを設定してみてください。
なお、コンバージョンリンカーを導入しても、アドフラウドの被害を受けるとWeb広告の効果測定を正確にできません。
少しでも怪しいと感じたら、Spider AFの無料トライアルを試してみてください。