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MA(マーケティングオートメーション)とは?導入手順の完全ガイド

MA(マーケティングオートメーション)のマーケティング施策で商談数や売上を伸ばしていくためには、正しい運用方法が必要不可欠です。そのため、MAツールについて理解を深めましょう。今回はMA導入の手順やコツについて詳しく解説します。

MA(マーケティングオートメーション)の概念は2000年頃に米国で生まれ、2013年頃から日本で知られるようになりました。

MAは見込み顧客と良好な関係を築いて、自社商品を購入してもらうために活用します。顧客が求めているコンテンツを配信することで、良好な関係を作り、顧客へ転換させるために必要なデジタルツールです。

しかし、MAを上手く活用できないと悩む企業も多いため、「MAツール導入の完全ガイド」を作成してみました。ぜひ、MAツールの導入・活用を検討している方は参考にしてみてください。

 

 

MA(マーケティングオートメーション)とは

 

見込み顧客(リード)を獲得して顧客情報を一元管理し、メール送信など顧客接点を通じて良好な関係を築くためのマーケティング施策をいいます。

マーケティング施策を効率化するために利用するデジタルツールをMAツールと呼びます。

営業担当者は見込み度が高い顧客へ優先的にアプローチしていくため、見込み度が低い顧客へのアプローチが疎かになってしまいがちです。1人で、多くの見込み顧客の対応を行うのは至難の業です。このような問題を解決するためにMAツールを利用します。

MAツールを利用すれば、見込み顧客にメールなどを使用して適切な情報提供ができるようになり、顧客育成の効率化が行えば商談件数を増やしていくことができます。

 

MAツールの機能

マーケティング施策を効率化・自動化できるMAツールの機能には、以下のようなものがあります。

種類内容
リード管理見込み顧客の情報を一元管理する
スコアリング見込み度をスコア化する
キャンペーン管理条件に該当した見込み顧客に自動でキャンペーンを配信する
メールマーケティングメール配信の業務効率化を実現する
社内アラート見込み度が高い顧客を通知してくれる
ランディング作成ランディングページを作成する
パーソナライズ顧客をセグメント化する
CRM・SFA統合CRM・SFAを統合できる
API連携API連携できる
レポーティングマーケティング施策の効果を測定できる

 

MAのメリット

マーケティングにMAを活用すると、以下のようなメリットがあります。

  • ブランド価値の向上

見込み顧客に最適な情報提供をすれば、顧客エンゲージメントが醸成できます。見込み顧客に「自分だけに情報を提供してくれる」「求めている情報を提供してくれる」と思ってもらえれば、企業や商品のブランド価値を向上させていけます。

  • 収益向上

マーケティングプロセスを可視化できれば、どのようなアプローチをしていけば良いか見直せます。また、見込み度をスコアリング化すれば、どの見込み顧客を営業部門に渡せば良いか明確な基準が設けられます。マーケティングプロセスを可視化して、戦略を立てていけば収益向上が実現できます。

  • 業務効率化

見込み顧客と良好な関係には、One to Oneコミュニケーション(顧客に見合った情報提供や会話)が欠かせません。見込み顧客が10人程度であれば、人力で対応できるかもしれませんが、100人、1,000人と増えると対応できなくなります。しかし、MAツールを活用してマーケティング業務を効率化していけば、多くの顧客とOne to Oneコミュニケーションができるようになります。

 

MAのデメリット

MAツールは便利ですが、2013年ごろから日本で認知されるようになったため、運用経験者が少ないのも事実です。知識・経験がない方がMAツールを利用しても理想の効果は得難いと言えます。また、MAツール導入費や運用者の人件費・教育費などのコストがかかるため、決済者の理解を得られにくく導入に躊躇する事もあります。

 

 

MA(マーケティングオートメーション)が重要な理由

MAツールはマーケティング業務を効率化していき、見込み顧客と良好な関係を築いて商談化させるために用いられます。なぜ、MAツールを導入する必要があるのでしょうか?次にMAが重要な理由について解説します。

 

顧客接点の多様化

2000年にインターネット、2010年にSNSが普及しました。インターネットの普及により、電話やFAXだけでなく、Webサイトフォームやメール、SNS、LINE、チャットで顧客とコミュニケーションが取れるようになりました。

顧客接点は多様化してきており、マーケティング施策は複雑化・高度化してきています。マーケティング部門の業務負担を軽減するためにもMAツールを導入して業務効率化していく必要があります。

 

顧客体験の変化

従来はTVや雑誌で商品やサービスの存在を知り興味を持ったら、担当者に詳しい話を聞く必要がありました。このような顧客体験が変化してきています。

直接的な購買行動に移る前に、インターネットで情報収集する時間が長くなり、各チャネルから得られる情報が商品選択の決め手になることが増えてきました。

アメリカの調査機関Gartnerによる独自調査によると、問い合わせをする前にデジタル情報を収集する割合は75%と述べられています。このような顧客体験の変化に対応するために、MAを導入して適切な情報を適切なタイミングで提供する必要が出てきました。

 

デジタル化の進展

デジタルチャネルを対象としたインターネット広告費は右肩上がりになっており、従来のマスコミ4媒体(テレビ・ラジオ・新聞・雑誌)と並ぶほどの市場規模になりました。

<媒体別広告費の概況>

  • マスコミ4媒体広告費:2兆4,538億円
  • インターネット広告費:2兆7,052億円
  • プロモーションメディア広告費:1兆6,408億円
出典元:電通「2021年 日本の広告費」(https://www.dentsu.co.jp/news/release/2022/0224-010496.html )

また、NTTドコモモバイル社会研究所の調査結果によると、スマートフォン保有者は2010年に4.4%でしたが、2021年度に92.8%まで増えました。スマートフォンで情報収集して、パソコンから購入するなど、チャネルを横断した消費者行動に合わせてアプローチする必要性も出てきて、MAが注目を浴びるようになりました。

 

 

MA(マーケティングオートメーション)活用上の概念

 MAとは、見込み顧客(リード)の情報を蓄積・管理していき、さまざまなアプローチをして見込み度を上げ、営業部門へ案件を引き渡す仕組みです。

見込み顧客がどのような状態であるかを識別しながら管理・育成する「マーケティングファネル」の概念がマーケティングの成功に必要不可欠なので、覚えておきましょう。

 

リードジェネレーション

リードジェネレーションとは、見込み顧客(リード)を獲得することをいいます。リードの獲得方法として「SEM」「SEO」「ディスプレイ広告」「SNS」「展示会」「セミナー」「アプリ」などがあります。

【関連記事】BtoB商材で質の高いリードを獲得する方法!リードの意外な落とし穴

 

リードナーチャリング

リードナーチャリングとは、見込み顧客をさまざまな施策で育成することをいいます。見込み顧客に見合った情報や体験を、「メール」「Webサイト」「アプリ」「DM送付」などの施策でアプローチして見込み度を高めていきます。

【関連記事】リードナーチャリングで受注率を高める!リード育成5つの方法

 

リードクオリフィケーション

リードクオリフィケーションは、見込み顧客の見込み度を見極めることをいいます。商品やサービスの検討段階に進んでいるのか、検討初期の段階なのか、ステージに分けて見込み顧客の状態を識別します。

 

 

MA(マーケティングオートメーション)の導入手順

MAは見込み顧客を育成するために必要ですが、どのように導入すればよいのでしょうか?ここでは、MAの導入手順をご紹介します。

 

1.ペルソナを設計する

ペルソナ設計とは、ターゲットとする顧客像をリアルに捉える手法の1つで、顧客像を明文化することをいいます。

ペルソナ設計する上で、自社商品の既存顧客や見込顧客を把握することが第1歩となります。

性別や年齢、ライフステージ、家族構成、居住地などの属性をはじめ、平日や休日に何をしているのかライフスタイルなど明文化させていきましょう。BtoB向けの商品の場合は、所属企業や役割、業務目的などをまとめていきます。

 

2.カスタマージャーニーマップを設計する 

カスタマージャーニーとは、自社の顧客となるペルソナが、顧客になる過程まで体験することをシナリオ化したものです。カスタマージャーニーマップ設計は「顧客体験」と「視点」からなる4象限で状況を整理すると簡単に作成できます。

 

3.コミュニケーションシナリオの整理

リードナーチャリングでは、見込み顧客(リード)に対してメール配信やアプリなどで、興味や関心を持ってもらえるコンテンツを配信し、顧客との関係を育成していくというプロセスが繰り返されます。そのため、カスタマージャーニーマップを作成したら、各フェーズの見込み顧客にどのようなアクションをしていくか、コミュニケーションシナリオを整理していきます。

どのような施策があるかを洗い出して、フェーズに見合ったアプローチ方法を整理していきましょう。

 

4.コンテンツを用意する

コミュニケーションシナリオを設計できたら、コンテンツを用意していきます。カスタマージャーニーマップのフェーズ別の見込み顧客は具体的にどのようなコンテンツを望んでいるかを掘り下げて考えてみてください。

全ての施策を行おうとすると予算やスケジュールの整合性が取れなくなるため、コンテンツの優先順位を決めていきましょう。

【関連記事】BtoBマーケター必見!ホワイトペーパーを活用したリード獲得とは?

 

5.スコアリングを設計する

コンテンツが用意できたら、スコアリング設計をしてください。見込顧客の見込み度を判断するためにスコア判定が必要になります。どのような行動を見込み顧客が起こした場合に、何点のスコアを与えるかを決めておきましょう。スコアリングは、行動や時間で加算していきます。

 

6.運用体制を整える

MAツールでマーケティング施策を自動化するためには、下記のスキルを持った運用経験者が必要です。

[MA運用に求められるスキル]

  • マーケティング戦略設計
  • データマネジメント
  • コンテンツマネジメント
  • 分析

また、見込み顧客を育成していき、どの程度のスコアの方が営業部門に渡すかなど運用体制を考えておく必要があります。

 

 

MA(マーケティングオートメーション)の成功させるコツ

MAの導入方法をご紹介しましたが、効果を得るためにはコツがあります。ここでは、MA導入を成功させるコツをご紹介します。

 

他部門に協力してもらえる体制を作る

MAツール導入を推進するマーケティング部門と、営業する営業部門には相互理解が不足している面があります。関係する営業部門にMAツール導入がどのようなベネフィットをもたらすかを伝えておきましょう。

他部門に理解してもらえないと、チャネルを複合的に動かして、的確なフィードバックを得られる精緻化したシナリオは作成できません。MAの精度を高めるためにも、他部門から協力してもらえる体制を整えておきましょう。

 

できる範囲から取り組む

MA導入後に業務範囲を広げてしまうと、MAの効果が発揮できなくなります。MAツールは優秀でも、何を目的に運用しているかが分からなくなってしまいます。

また、MAを導入して効果を得るまでには、それなりに時間が必要です。そのため、MA導入する場合はスモールスタートで、小さな成功を重ねていきましょう。運用できない規模の施策を最初から実行すると継続が難しくなるため注意しなければいけません。

 

コンサルティング会社を利用する

マーケティング部門の実力を超えるような施策をしたい場合は外部のコンサルティング会社の力を借りることをおすすめします。ペルソナ設計やカスタマージャーニー設計、コンテンツの棚卸しなどのノウハウを持っています。MA導入のメリットを短期間で得たい場合は外部の力を借りることをおすすめします。

 

 

MA(マーケティング)活用の成功事例

これまでMA導入の基礎知識をご紹介してきましたが、実際にMA活用で商談件数や契約件数を伸ばしている成功事例をご紹介します。

 

新たな顧客体験の創出(松屋フーズ株式会社)

出典元:DIGIDAY「松屋フーズが実践した、モバイルマーケティング成功事例:Webデータ×アプリデータの活用による売上UPの秘密」(https://digiday.jp/brands/matsuya-foods-mobile-marketing-success-story/ )

牛丼・カレー・定食などを販売する松屋フーズ株式会社は、コロナ禍で食品の宅配やテイクアウトのニーズの高まりから、スマホを活用した顧客体験の変革に取り組み始めました。

同社は「松弁ネット」を通じて会員向けのサービスを提供していましたが、会員向けのマーケティング施策は行っていませんでした。しかし、MAツール導入のハードルが下がり、松弁ネットの会員登録数が増えてきたことにより、会員向けのマーケティング施策を実施した結果、MA施策のメール開封率は約50%と非常に高いパフォーマンスを発揮しています。メール経由の注文が増えて売上拡大に成功しました。

 

MAツールを導入して成約率2倍にアップ(株式会社リクルートキャリア)

出典元:Adobe Experience Cloud「Marketo Engageを用いた営業スキームの再構築で採用ニーズのタイミングを逃さない」(https://jp.marketo.com/customers/recruitcareer.html )

株式会社リクルートキャリアは、強力な営業力を強みとしています。しかし、転職求人倍率が右肩上がりを続ける中で、人的スキームに重きを置かれていた従来の営業スキームに限界を感じていました。

新規顧客の開拓や休眠している既存顧客のフォローまで、限られた人的リソースでこなしたいという要望を持っていたのです。この要望を実現するために、マーケティングオートメーションを導入しました。

同社はマーケティングオートメーションを導入し、有益な情報を提供することで、顧客との良好な関係を維持しています。また、マーケティングオートメーションで顧客の行動を可視化し、アクション後から2時間以内に架電することで成約率を2倍に上げることに成功しています。

 

マーケティング業務の負荷を軽減(株式会社ライトオン)

出典元;マイナビニュース「ライトオン、「コスト半減」「運用負荷低減」を実現 データマーケティングツールのリプレイス成功事例」 (https://news.mynavi.jp/techplus/article/20220221-2277463/ )

ジーンズセレクトショップを展開し、幅広い層から支持を集めている株式会社ライトオンは、顧客体験価値の向上や顧客のファン化の取り組みに注力しています。また、OMO施策に注力しており「店舗会員のECサイトへの誘導」「EC会員の店舗の誘導」など相互総客に注力しており、顧客のセグメント別に応じたメール配信などに注力しています。従来はマーケテティングに必要なデータ加工を専属の担当者が行っていましたが、MAツールで効率化することで業務負荷を大幅に下げることに成功しました。

 

 

まとめ

MA(マーケティングオートメーション)は導入すれば、必ず成果が見込めるものではありません。MAの仕組みや活用方法、正しい導入手順を理解した上で活用していけば、高い効果を発揮していくものです。そのため、MAに関する基礎知識はシッカリと覚えておきましょう。今回は、ペルソナやカスタマージャーニーの設計方法まで詳しく解説しました。ぜひ、これを機会にMA運用方法を見直してみてください。

 

 

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【関連記事】ネット広告詐欺はどのような手口で行われる?アドフラウドの手法9つ

 

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