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【広告担当者必見】無効なトラフィック(IVT)とは?種類や対策を解説
そこで今回は無効なトラフィックの種類を具体的に解説し、そのうえで無効なトラフィックの見つけ方や対策方法を紹介します。
適切な広告運用を行うために広告担当者は必ず知っておくべき内容です。
無効なトラフィック(IVT)とは
無効なトラフィックはIVT(Invalid Traffic)と呼ばれ、広告主の費用もしくはメディア運営者の収益を作為的に増やす可能性のあるクリックやインプレッションを指します。
IVTは広告詐欺と混同されることもありますが、すべてのIVTに悪意があるわけではありません。
IVTはさらに「一般的な無効なトラフィック(GIVT)」と「悪意のある無効なトラフィック(SIVT)」の2つに分かれます。
それぞれどんなトラフィックが含まれるのか、具体的にみていきましょう。
一般的な無効なトラフィック(GIVT)
一般的な無効なトラフィックはGIVT(General Invalid Traffic)と呼ばれます。
GIVTの例としては、検索エンジンやウイルス対策ソフトのクローラーによって発生する広告トラフィックなどが挙げられるでしょう。
クローラーとは、インターネット上に公開されているテキスト・画像・動画などの情報を自動で収集し保存するプログラムのことです。
これらは無効なトラフィックに分類されますが、別の目的のためのクローリングを通して副次的に発生するものであり悪意はありません。
そのためGIVT対策の緊急度はそれほど高くないといえます。
悪意のある無効なトラフィック(SIVT)
一方、悪意のある無効なトラフィックはSIVT(Sophisticated Invalid Traffic)と呼ばれます。
違法なメディア運営者が広告主から支払われる報酬を作為的に増やしたり、正当なメディアから横取りしたりすることを目的としたトラフィックです。
こちらは悪意のないGIVTとは異なり広告主に損害をもたらすものであり、早急に対策を講じなければなりません。
SIVTのような広告費をだまし取る行為は「アドフラウド」とも呼ばれ、その手法は多岐にわたります。
SIVTの代表的な手法をいくつかみていきましょう。
隠し広告(Hidden Ads)
実際に広告を表示していないにも関わらず、システム上は広告を表示している状態になるよう作為して広告料をだまし取る手法です。
たとえば「広告の表示領域を極小にする(1×1ピクセルなど)」「透明な状態で表示する」といった手法が存在します。
自動リロード(Auto Refresh)
広告表示を何度も自動でリロード(更新)することで、広告の表示回数を水増しする不正行為です。
スクロールなどのユーザー行動にあわせてリロードさせる手法もあります。
クッキー汚染(Cookie Stuffing)
正当なサイトで広告を見たユーザーが自分のサイトを訪れたときに、ブラウザに保存されているCookieを上書きして、あたかも自分のサイトで広告を見たかのように偽装します。
正当なサイトに支払われる広告費を不正業者が横取りする形となります。
その他アドフラウドの手口は以下リンクでご覧いただけます
【関連記事】ネット広告詐欺はどのような手口で行われる?アドフラウドの手法9つ
無効なトラフィックの見つけ方・対策方法
続いて、無効なトラフィックの見つけ方・対策方法を4つ紹介します。
1.IPアドレスの確認・除外設定
まずはマーケティングオートメーションツールなどの外部ツールを使って、トラフィックのIPアドレスを確認する方法です。
ユーザーからのトラフィックであれば、基本的には携帯回線やインターネットプロバイダーの回線がIPアドレスに表示されるはずです。
それ以外のデータセンターやレンタルサーバーなどのIPアドレスは、無効なトラフィックである可能性が高いでしょう。
無効なトラフィックのIPアドレスをリスト化したあとは、それらを広告配信システムで除外設定することでアドフラウドによる損害を抑えられます。
なおGoogle広告では、Googleのシステムによって検出された無効なトラフィックは自動的に除外され課金対象にはなりません。
自動検出されなかった無効なトラフィックについてはGoogleに調査依頼を出すことができ、内容によっては広告費の払い戻しを受けられます。
請求方法に関しては以下記事をご覧ください。
【関連記事】Google広告運用で不正クリックをされた場合の返金請求の方法
2.解析用のタグを用いてユーザーの動きをモニタリングする
解析用のタグを広告に付与して、ユーザーの動きをリアルタイムでモニタリングするのも効果的でしょう。
これにより「同一の端末から大量のアクセスがある」「短時間でページが何度も更新され続ける」といった不審な動きを発見できます。
アドフラウドだと判断できるものはブラックリストに登録し出稿を停止しましょう。
3.広告配信の実績データを確認する
広告配信の実績データを確認することで無効なトラフィックを見つけられるケースもあります。
簡単に見分けられるものとしては、CTR(クリック率)が異常に低い、もしくは高いサイトが挙げられるでしょう。
このようなサイトには、先ほど紹介したような「隠し広告」や「自動リロード」などが仕組まれている可能性があります。
こちらも必要に応じてブラックリストへの登録・出稿停止を行いましょう。
CTRの改善方法をまとめた記事はこちら↓
【関連記事】Google広告のCTRを改善する簡単な8つの方法
4.アドベリフィケーションツールを導入する
広告出稿先が一定数を超える場合は「アドベリフィケーションツール」を導入して、無効なトラフィック対策を効率よく進めていくとよいでしょう。
アドベリフィケーションとはAd(広告)Verification(検証)という名前のとおり、「広告を検証する仕組み」のことです。
具体的には、アドベリフィケーションツールによって「広告が適切な場所に表示されているか」「しっかり人が広告を見ているか」などを検証可能です。
すべての広告配信状況を目視でチェックするのは現実的に難しい背景もあり、アドベリフィケーションは近年多くの企業から注目を集めています。
アドフラウド対策アドベリフィケーションツール「Spider AF」は広告のクリックをたどってデータを収集し、アドフラウドである可能性が高いトラフィックを検出可能です。
また正当なクリックと不正に生成されたクリックについて統計データを元に判断するため、間違えて正常なトラフィックをブロックすることもありません。
無料トライアルもご用意していますので、ぜひお気軽にお試しください。
まとめ
今回は無効なトラフィック(IVT)の種類や対策について解説しました。
無効なトラフィックのなかには、広告報酬を搾取するアドフラウドが含まれているかもしれません。
広告費を無駄にしないためにも、各々の対策が必須となります。
また対策を行なっていく中でアドベリフィケーションツールの導入を検討されているのであれば、Spider AFまでご相談ください
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