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Google広告の検索パートナーは除外すべき?費用対効果を高める判断基準と設定手順を解説

Google広告の検索パートナーは除外すべき?費用対効果を高める判断基準と設定手順を解説
目次

Google広告を運用していて、「検索パートナーからの配信効果が悪い気がする」「無駄な広告費を削減して、もっと費用対効果を高めたい」と感じていませんか。
パフォーマンスが低いと分かっていても、除外すべきかどうかの明確な判断基準がなければ、なかなか設定に踏み切れないものです。

この記事では、そんなお悩みを持つ広告運用担当者のために、Google検索パートナーの仕組みから解説します。さらに、データに基づいた除外の判断基準、具体的な設定手順、そして見過ごされがちなアドフラウド対策まで、網羅的にご紹介します。この記事を読めば、自信を持って広告アカウントの最適化を進め、より高い成果を目指すための実践的な知識が身につきます。

そもそもGoogle検索パートナーとは?広告が表示される場所を正しく理解しよう

Google検索パートナーとは、Google検索以外のウェブサイトやアプリで、Googleの検索広告を掲載できる提携先のネットワークのことです。広告を出稿すると、デフォルト設定ではGoogle検索の結果画面だけでなく、この検索パートナーにも広告が配信される仕組みになっています。
具体的には、以下のようなサイトが検索パートナーに含まれます。

カテゴリ 具体例
検索エンジン goo, BIGLOBE など
ポータルサイト ニュースサイト(朝日新聞デジタルなど)、ECサイト(楽天市場など)
その他ウェブサイト 個人のブログや情報サイトなど、サイト内検索機能を持つページ
アプリ Google Playなどで配信されているアプリ内の検索機能

広告主にとっては、Google検索を利用しないユーザー層にも広告を届けられるため、リーチを拡大できるというメリットがあります。しかし、その一方で、必ずしもすべてのパートナーサイトで高い広告効果が得られるとは限らないのが実情です。

【関連記事】Google検索パートナーとは?デメリットと仕組みや影響を詳しく解説

検索パートナーは除外すべき?データに基づいた判断基準を3ステップで解説

「検索パートナーを除外すべきか?」という問いに対する答えは、すべてのアカウントで一律ではありません。感覚で判断するのではなく、自社のアカウントデータを基に、論理的なステップで検討することが重要です。

ここでは、そのための3つのステップを解説します。

ステップ1:配信実績を確認する|パフォーマンスの低い配信先を見つける方法

まずは、現状のパフォーマンスを正確に把握することから始めましょう。

  1. Google広告の管理画面にログインします。
  2. 左側のメニューから、分析したい「キャンペーン」を選択します。
  3. 表示された画面で「レポート」アイコンをクリックし、「事前定義レポート(詳細分析)」から「その他」へ進み、「検索パートナー」を選択します。
  4. 表示項目に「コンバージョン率(CVR)」「コンバージョン単価(CPA)」「クリック単価(CPC)」などを追加します。

これにより、「Google検索」と「検索パートナー」のパフォーマンスを並べて比較できます。ここで、検索パートナーのCPAがGoogle検索に比べて著しく高い、あるいはCVRが極端に低いといった傾向が見られれば、除外を検討する価値があると言えるでしょう

ステップ2:除外するメリットを評価する|コスト削減とROAS改善

配信実績を確認し、パフォーマンスの低さが明らかになった場合、除外することで以下のようなメリットが期待できます。

メリットのカテゴリ 具体的な内容
広告費の最適化
  • パフォーマンスの低い検索パートナーへの配信を停止し、無駄な広告費を削減できます。
  • 成果の高いGoogle検索へ予算を集中させ、全体の費用対効果(ROAS)を改善します。
アドフラウド対策
  • 検索パートナーは、不正なクリック(アドフラウド)が発生しやすい傾向があります[^1]。
  • 除外することで、悪意のあるクリックによる広告費の浪費リスクを低減できます。
データ信頼性の向上
  • 不正クリックなどが含まれると、広告データの正確性が損なわれます。
  • ノイズとなる配信先を除外することで、より信頼性の高いデータに基づいた意思決定が可能になります。

これらのメリットは、広告予算を有効活用し、事業成果を最大化したいという読者の潜在的なニーズに直結します。特に、アドフラウドによる被害は気づきにくく、知らないうちに広告費を浪費しているケースも少なくありません。

ステップ3:除外するデメリットを理解する|機会損失のリスク

一方で、検索パートナーの除外にはデメリットやリスクも存在します。安易に除外設定を行う前に、以下の点を必ず理解しておきましょう。

デメリットのカテゴリ 具体的な内容
リーチの減少
  • 広告が表示される場所がGoogle検索のみに限定されるため、全体のインプレッション数やクリック数が減少します。
  • ブランド認知度の向上を目的とするキャンペーンの場合、大きな機会損失となる可能性があります。
潜在顧客への機会損失
  • すべての検索パートナーの質が低いわけではありません。
  • 中には、特定の分野に特化し、コンバージョンに繋がりやすい優良なサイトも含まれています。
  • 一括で除外すると、このような潜在顧客との接点を失うリスクがあります。
自動入札への影響
  • 広告の表示機会が減ることで、自動入札戦略が学習するためのデータ(シグナル)が減少します。
  • 結果として、最適化の精度が低下する可能性も考えられます。

これらのメリットとデメリットを比較検討し、自社の広告キャンペーンの目的や現状のパフォーマンスを踏まえた上で、除外するかどうかを最終的に判断することが重要です。

【関連記事】検索パートナーにおけるアドフラウドの実態と効果的な対策方法を徹底解説

Google広告で検索パートナーを除外する2つの設定手順

検索パートナーを除外すると決断した場合、設定方法は主に2つあります。キャンペーンごとに個別に設定する方法と、アカウント単位で一括設定する方法です。それぞれの状況に合わせて適切な方法を選びましょう。

基本:キャンペーン単位で除外する方法

特定のキャンペーンのみ検索パートナーへの配信を停止したい場合に用いる、最も基本的な方法です。

  1. Google広告の管理画面で、設定を変更したいキャンペーンを選択します。
  2. 左側のメニューから「設定」をクリックします。
  3. 「ネットワーク」の項目を見つけてクリックし、詳細を開きます。
  4. 「検索ネットワーク」内にある「Google検索パートナーを含める」のチェックボックスを外します。
  5. 最後に画面下部の「保存」をクリックして完了です。

この方法はシンプルで分かりやすいですが、キャンペーン数が多い場合は一つずつ設定する必要があり、手間がかかる点がデメリットです。

効率化:アカウント単位で一括除外する方法【P-MAXにも有効】

複数のキャンペーンで一括して検索パートナーを除外したい場合や、P-MAXキャンペーンで制御したい場合に有効な方法です。アカウント単位でのプレースメント除外設定は、そのアカウントで配信されているすべてのキャンペーン(検索、ディスプレイ、P-MAXなど)に適用されます

  1. Google広告の管理画面で、上部の「ツールと設定」をクリックします。
  2. 「設定」列にある「アカウント設定」を選択します。
  3. 左側のメニューから「除外」に進み、「プレースメント」タブを開きます。
  4. ここに、除外したい検索パートナーのドメインリストを追加します。

この方法は効率的ですが、アカウント全体に影響が及ぶため、誤って優良な配信先まで除外してしまわないよう、慎重な運用が求められます。

【要注意】P-MAXキャンペーンにおける検索パートナーの扱いと対策

近年、多くの広告主が活用しているP-MAXキャンペーンでは、検索パートナーの扱いが従来のキャンペーンと異なるため、特に注意が必要です。P-MAXでは、キャンペーン単位で検索パートナーを直接オン・オフする設定項目が存在しません。

そのため、P-MAXで検索パートナーからの配信を制御したい場合は、前述の「アカウント単位でのプレースメント除外」が主な対策となります。また、P-MAXでは「ブランドの除外」機能も活用できます。

これにより、特定のブランド名に関連する検索への広告表示を抑制できるため、ブランドセーフティの観点からも有効です。ただし、アカウント単位で設定できる除外キーワード(プレースメントも同様)には、1,000個という上限があることも覚えておきましょう。

【関連記事】P-MAX広告とは?徹底解説&今すぐ使える活用法

【独自情報】検索パートナーに潜むアドフラウドの実態|年間1,510億円の被害から広告費を守る方法

検索パートナーを除外するメリットとして「アドフラウド対策」を挙げましたが、その実態は広告主の想像以上に深刻かもしれません。弊社Spider AFが公開した「アドフラウド調査レポート2025」によると、2024年における日本国内のアドフラウド被害額は、推定で1,510億円にものぼります

これは前年から194億円も増加しており、広告トラフィック全体のうち、平均で5.12%が何らかの不正なトラフィックであったことを示しています。特に、P-MAXキャンペーンの普及に伴い、そこを狙ったアドフラウドが増加傾向にあることも明らかになっています。知らないうちに広告費が不正に搾取され、正確な効果測定を妨げられている可能性があるのです。

【関連記事】アドフラウドとは?広告詐欺・不正広告の種類や仕組み、対策の成功事例を解説

アドフラウド対策は必須!Spider AFで実現するクリーンな広告運用とROAS最大化

このような見えない脅威から広告費を守り、マーケティングの成果を最大化するために、アドフラウド対策ツールの導入は今や必須と言えます。弊社が提供する「Spider AF」は、広告の不正利用を検知・ブロックするための強力なソリューションです。

Spider AFの主な機能とメリット 詳細
高度なアドフラウド対策 ボットや競合による不正クリックを検知・ブロックし、広告費の浪費を未然に防ぎます。実際に、ある企業では導入により不正クリックを90%削減した事例もあります。
ブランドセーフティの確保 アダルトサイトや暴力団関連情報など、不適切なサイトへの広告掲載をブロックし、企業のブランドイメージを守ります。
フェイクリード対策 売上に繋がらない無効なリード(個人情報の不正利用など)を検出し、営業効率とROIの改善に貢献します。
充実した日本語サポート 国内のエンジニアとサポートチームが、迅速かつ丁寧に対応します。管理画面やレポートも全て日本語のため、安心してご利用いただけます。

Spider AFは、シンプルなタグ設置だけで無料トライアルを開始でき、2週間ほどで自社の被害状況を可視化できます。クリーンな広告配信環境を整えることは、ROASを改善し、より正確なデータに基づいた戦略立案を実現するための第一歩です。

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まとめ:データに基づいた判断で検索パートナーを最適化しよう

この記事では、Google広告の検索パートナーについて、その仕組みから除外の判断基準、具体的な設定方法、そしてアドフラウド対策の重要性までを解説しました。検索パートナーへの配信は、一律に「良い」「悪い」と判断できるものではありません。

最も重要なのは、自社のアカウントデータを正しく分析し、キャンペーンの目的に照らし合わせて、除外するかどうかのメリット・デメリットを慎重に比較検討することです。一度設定して終わりではなく、定期的にパフォーマンスをチェックし、必要に応じて設定を見直すという継続的な最適化の視点を持ちましょう。

そして、広告費の無駄遣いをなくし、広告効果を最大化するためには、アドフラウド対策が不可欠です。ぜひ、この記事を参考に、より精度の高い広告運用を目指してください。

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▶︎▶︎2025年アドフラウド調査レポートを公開しました◀︎◀︎

今回のSpider AFでの調査では2024年の1年間で解析したウェブ広告の41億件以上のクリックのうち、約5.12%にあたる2億1,241万クリックがアドフラウドであることが判明。これはおよそ106億2,066万円(1クリックあたり50円で計算)規模のアドフラウド被害があったと推測しております

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