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【Webinar】広告改善を阻むアドフラウドの問題とは?ROI向上につながるテクニックをご紹介
キーワード選びからROIを改善する3つの方法
藤澤氏:今回はGoogle広告のリスティングの仕組みをベースに、ROI向上のテクニックをご紹介します。リスティング広告の表示順序は、広告ランクと呼ばれる独自のスコア制度に基づいて決定されています。リスティング広告の判定基準には、以下のような項目が挙げられます。
- 入札単価
- 広告文
- LP
- 品質スコア
- 検索の背景
- 広告表示オプション
このうち、広告主が介入できるのはこの3つです。
- 入札単価
- 品質スコア
- 広告表示オプション
この3つをどれだけ改善できるかによって、ROI向上の出来が変わってきます。そこから、以下のような施策へと発展させることができます。
- 予算を上げてIMPを高める
- 広告文を改善してCTRを向上する
- キーワードを厳選してCVRを最大化する
ただ、多くの担当者の方に共通して見落とされている部分もあり、これらをうまく拾い上げることがより効果的と言えるでしょう。
ポイント1:競合の広告文やLPを分析する
藤澤氏:競合の広告文やLPを分析しましょう。
自身のサイトについての分析や改善施策には力を入れていても、競合の分析が進んでいなければ、効率的な改善効果は見込めません。
- 入札予定のキーワードにおける競合サイトのピックアップ
- 競合の広告文における頻出キーワードや訴求点の分析
- LPの見出し文や構成要素の分析
このような施策を進め真似したい部分は自社の広告へどんどん取り入れていきましょう。
ポイント2:キーワードプランナーに依存しないキーワード選定
藤澤氏:丁寧なキーワード調査で、ヌケモレなくキーワードをピックアップしましょう。
多くの会社がキーワード選定にキーワードプランナーを使用していますが、実はこれに依存していると潜在的なユーザーニーズを見落としてしまう可能性もあります。
自社広告におけるキーワードのヌケモレを洗い出すためには、まず上位に食い込ませたいキーワードの競合サイトを調査します。そして競合サイトと自社で入札しているキーワードを比較し、欠けているキーワードをキャンペーンに含ませていくことで、改善が可能です。
ポイント3:アドフラウド対策の実施
須藤:Spider AFからは、広告改善を阻む不正行為、いわゆるアドフラウドの対策についてご紹介します。アドフラウドはWeb広告を使った詐欺行為です。
<h2>被害総額2,200億円!反社会的組織の資金源になっているアドフラウド(広告詐欺)
須藤: 2020年のデジタル広告の総額は2.2兆円。そのうち2,200億円がアドフラウドの被害額です。このままの増加が続くと2023年には2,800億円になると予測されています。
アドフラウドによって失われた広告費は、反社会的組織の資金源になっているともされており、日本やその他各国で社会問題となっている現象です。
そもそもアドフラウド(広告詐欺)とは?
世の中には、広告費を不当に搾取するためだけに設置された不正なサイトが多く存在します。
アドフラウドは、このような不正なサイトへ広告が表示されてしまい、発生することが多いのです。
広告主は広告配信時に、見込み客が想定されるメディアを選定します。しかし、何らかの悪意によって、見込み客が全く存在しないサイトへ流されてしまい、広告費だけが余計に発生してしまうのです。
逆手に取れば、アドフラウド対策をきちんと実施していれば、広告費用の流出を抑え、従来と同様の予算と手法で改善が可能というわけです。ROI改善の施策として、アドフラウド対策は非常に有効です。
国内外で進むアドフラウド対策
須藤: このようなアドフラウド被害に対して、日本全体で進められている取り組みもあります。2021年4月に設立されたJICDAQ (一般社団法人 デジタル広告品質認証機構)は、アドフラウドによる無効配信の除外や、ブランドセーフティの確保を掲げており、広告品質の向上とアドフラウドの問題意識向上を積極的に促進しています。
>>JICDAQについてはこちらの記事で解説しています
「アドフラウド除外」JICDAQの目的を解説「ブランドセーフティ」
Spider AFではさらに進んだ取り組みを推進すべく、世界基準の不正防止認証であるTAGを獲得しました。JICDAQのオリジナルとも言えるTAG認証の取得は、日本でも初の試みとなっており、世界水準の不正防止に向けたサービスの提供を進めています。
アドフラウドの何が脅威なのか?大きなポイントは2つ
須藤:被害額の大きさもさることながら、アドフラウドにはさらに2つの脅威が懸念されています。
脅威1 ブランドセーフティの問題
須藤:広告主が意図したサイトとかけ離れた場所、例えば違法コンテンツを配信しているサイトや、公序良俗に反するサイトなどに掲載されることで、自社のブランドに傷がついてしまう懸念があるというものです。
誤クリックを招く配置で、無駄なCPCが発生します。このような悪質サイトはコンバージョンがほぼ期待できないことから、できる限り避けたい問題です。
配信コストを70万円近くかけ、クリック数やクリック率が高くとも、こういったサイトからのコンバージョンはゼロだったというケースも見られ、データの面からも改善すべき問題であることがわかります。
脅威2 月間でおよそ9,400件を検知。アドフラウド(広告詐欺)の問題
須藤:アドフラウドがこれほどの脅威として扱われる理由は、広告主が自ら発見することは、ほとんど不可能であるからでしょう。
残念なことに、アドフラウドはあらゆる業種や予算で設定したWeb広告において発生しているとされており、気づかない間に多くの広告が不正サイトへ配信されています。
とある美容メーカーさんのケースを見てみましょう。こちらは月あたり1.99%の無効アクセス、つまりアドフラウドが発生しており、その数は9,443件にものぼります。月間の想定被害額は57万円を超えていて、これが広告を配信し続ける限り発生しているとなると、深刻な問題であることがわかります。
Spider AFにおけるアドフラウド対策の効果は?
須藤:このようなアドフラウド被害を防止すべく、Spider AFでは不正検知ツールの提供を実施しています。
不正検知の仕組み
須藤:Spider AFでは独自に検知項目を設置しており、これらの項目を満たしているかどうかでブロックの判断を行なっています。複数の項目にサイトが当てはまった場合、アドフラウドの恐れありとしてそのサイトをブロックし、広告費の流出などを防ぎます。
検知項目の例としては、IPアドレスやISP、デバイスの種類やOSが代表例です。これらが不自然に一致する際はアドフラウドの可能性が濃厚として、ブロックの対象となります。
8割を超えるブロック率で月間116万円の損失防止を実現
須藤:残念ながら、現状ではSpider AFの導入によって、全てのアドフラウドをブロックすることはできません。しかし導入の効果は大きく、Web広告運用においては高いパフォーマンスを発揮してくれます。
先ほどのアドフラウドとブランドセーフティの機会損失からから生まれた会社の例を見てみると、アドフラウドのブロック率は83%、ブランドセーフティについては100%のブロック率が確認され、総額でおよそ月当たり116万円の損失防止に役立っています。
無効なクリック数は6%台前半から2.9%にまで減少し、無効なコンバージョンも0.62%まで低下させることに成功しました。無効CV対策によって、良質なリード獲得に貢献しています。
広告配信を行なっている企業は、100%アドフラウドの被害に遭っていると考えるのが自然です。そのため、Spider AFの導入効果は非常に高く、毎月発生していた2~3%の広告被害を、ゼロに近づけられる有効性を持っています。
高い汎用性で導入ハードルも低い
須藤:また、Spider AFはアドフラウド、ブランドセーフティ、ユーザー不正といったあらゆる問題に対して、オールインワンで対応できるサービスを提供しており多方面での対策を実現できます。Google、Yahooを問わず利用でき、ディスプレイ広告とリスティングの両者に対応しています
FacebookやLINEといったSNS広告の不正対策にも効果を発揮するため、デジタル広告運用の心強い味方となってくれるはずです。
利用についても非常に簡単で、全ページとCVページにSpider AFのタグを設置するだけで運用をスタートできます。1ヶ月無料のトライアルや、無料でアドフラウドとブランドセーフティの診断を実施するサービスも行なっています。
有料版は定額の月額料金にて提供しているため、運用コストが増大する心配はありません。気軽に利用して欲しいサービスです。
おわりに
広告効果の改善施策のアプローチは複数あり、自社に必要とされるソリューションをピックアップしながら取り組むことが求められます。
体系的なキーワード選定、そしてアドフラウド対策は、比較的手薄になりやすい一方で実施効果は極めて高いため、未実施の場合には運用を検討していただきたいポイントです。
Spider AFでは高い汎用性を備えた不正検知ツールを、無料トライアルから提供を行なっています。無料での診断も提供していますので、お気軽にご相談ください。