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Google Analytics 4とは? アップデートされた特徴5つから導入方法までをご紹介!
Google Analytics 4とは?
Google Analytics 4は、正式名称Google Analytics 4 プロパティーであり、2020年10月14日にGoogle Analyticsの最新版として発表されたアクセス解析ツールです。2019年にβ版で提供として「Web+App Property」で提供されていていた機能を中心に構成されており、Google Analyticsのデフォルトプロパティーとして設定されています。
アップデートされた背景とは?
従来のアナリティクスは、デバイスIDをメインに分析していたため、同じユーザーがパソコンから訪問したり、スマホから訪問していても別のユーザーとして把握していました。また、GDPRなどのプライバシーの保護の強化が世界的なトレンドになってきており、ブラウザーアップデートやITP2.0の実装などでユーザープライバシーコントロールができるようになってきた結果、従来のCookieによる測定精度が下がってきています。
このような環境の変化への対応として、デバイスやプラットフォーム単位ではなく、GoogleのIDなどユーザーIDによる顧客中心の測定に変更したり、プライバシーに対応したシステムになっております。その結果、顧客のカスタマージャーニーを分析したり、どのように企業との接点を持っているのかなどを把握すること重点を置く必要があります。
Google Analytics 4の5つの特徴
具体的なGoogle Analytics4でアップデートされた大きな4つ特徴をご紹介します。
機械学習を用いた予測
従来のGoogle Analyticsは、サイトへの訪問までの行動などコンバージョンの把握がメインでした。そのため、コンバージョンは獲得できていたが、収益につながらないといった課題の解決はできませんでした。しかし、Google Analytics 4では、コンバージョン後の行動も機械学習により解析することができます。実際に行える予測としては、下記のようなものがあります。
・顧客のニーズが高まり需要の増加が予測される製品
・顧客の将来の解約率の予測
また、今後機械学習で行なえる予測も追加の検討を行っており、ある顧客グループから得られる収益予測などが可能になるといわれております。このようなことが分析できることで潜在的顧客において、価値の高い層に投資を可能にするなどマーケーティングの施策の改善もできます。
クロスプラットフォームの分析・活用
上述したように、従来のGoogle AnalyticsはデバイスIDでユーザーを把握していたため、スマホとのアクセス、パソコンからのアクセス、アプリの利用などがバラバラで把握されていました。しかし、Google Analytics 4では顧客のライフサイクルを軸とした把握ができるようになった結果、クロスプラットフォームの分析や、Google広告などとの連携が可能になっています。
例えば、ある顧客をオーディエンスリストに加わり、その後アプリ内で購入に至った場合、自動的に広告配信リストから除外する事が可能になりました。その結果、無駄な広告費を費やすことがなくなります。また、その他アプリとウェブで発生するYouTubeのエンゲージメントとコンバージョンを読み込んだり、Google以外の有料チャネル、オーガニック検索、SNS、メールなど様々なプラットフォームを複合的に把握することが可能になりました。
その結果、顧客がどこで商品について認知し、購入するまでにどのような情報を得て、購入にいたったのかなどカスタマージャーニーの全体を把握できるため、よりマーケティング施策の効率も上げることができます。
プライバシーファースト
GDPR、CCPAなどプライバシーの規則が施行されたり、Firefoxがアナリティクスをブロックしたり、多くのWEBサイトでCookieの利用にユーザーの同意を求めるようになってきています。その結果、従来のCookieに依存した分析では正確なデータが把握できなってきています。
このような環境で、「クッキーのない未来のアナリティクス」として開発されています。また、それ以外にもオプションとして、企業は必要以上にデータを削除することなくユーザーからの削除要望に対応できたり、エンドユーザーに同意が必要なサイトにも対応した設計になっています。
イベントトラッキング機能の拡張
従来、サイト内のアクションを計測するためには、コードを追加したり、イベントトラッキングを設定しなければなりませんでした。また、設定したとしてもデータを取得できるのは翌日以降というのが一般的でした。
しかし、コードレス機能が拡張されたことにより、Google Tag Mangerでコードやイベントトラッキングを設定することなく、ページのスクロールや動画の再生などページ遷移を伴わないアクションやアプリ内の重要なアクションをリアルタイムで容易に追跡および測定することが可能となりました。
これにより、リアルタイムでウェブサイトの課題を把握したり、顧客の動きをより簡易的に把握することが可能になりました。
Big Queryの活用
以前のGoogle Analyticsは、表やグラフなどの形式で集計されたデータを見るものであり、集計前のいわゆる生データを分析したい場合は、有償版「Google Analytics 360」を利用しなければ行えませんでした。しかし、Google Analytics 4ではこの生データの取得機能が無償で提供されました。その結果、顧客に関してより細かく分析する事が可能になりました。
Google Analytics 4の導入方法
Google Analytics 4の導入方法は、どのように導入するのかを最後にご紹介します。
- Analyticsのアカウントにログイン
- 「管理者(Admin)」タブに移動
- アナリティクスをアップグレードしたいページの「プロパティー」を選択
- GA4にアップグレードというオプションがある場合は選択
- もし、オプションがない場合は新しい「Web+アプリ」のプロパティーを作成します
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回Google Analyticsのアップグレードはここ最近で一番のアップグレードとも言われています。現在プライベートの問題などが課題になる中で従来どおりのアナリティクスではデータの把握が難しくなってきています。しかし、Google Analytics 4は顧客中心の理解という新たな考え方で構成されており、複雑になってきているカスタマージャーニーの把握がより重要になってきています。
現状まだ、従来のGoogle AnalyticsとGoogle Analytics 4は並行で利用できます。まだGoogle Analytics4はリリースされたばかりであり、情報やデータが揃っていないというのが現状です。まずは、Google Analytics 4をインストールし、新しい考え方に触れてみながら、並行して従来のGoogle Analyticsを利用するのがおすすめです。
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