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Facebook広告のCPAを改善する5つの方法!料金相場も解説
Facebook広告を含め、広告運用を行う企業の中では広告の費用対効果を計測するために、CPA(顧客獲得単価)をKPI(重要業績評価指標)として設定している企業も多いでしょう。
そのため、CPAの改善を目指している方も多いと思います。
Facebook広告のCPAはいくつかのポイントを押さえて、改善することで抑制が可能です。
本記事では、Facebook広告のCPAを改善する5つの方法や、料金相場について解説します。
Facebook広告の料金相場
Facebook広告は数百円程度から運用ができるため、手軽に広告運用を始めることが可能です。ただし、広告が掲載され、費用対効果も測定できる予算の目安は、1日1,000円であり、月間3万円以上がひとつの目安といわれています。
また、広告の目的・内容・ジャンル・競合性といった諸条件によって異なりますが、一般的には月間10〜30万円ほどが広告費の相場です。
仮に、多く予算を設定していない企業が初めてFacebook広告を実施する場合、まずは月3万円の予算で運用することをおすすめします。
CPMが300円の場合、月に数千回以上の広告表示があると、ユーザーを分析するためのデータが揃うといわれています。
ユーザーの分析を終えた後は、効果を確認しながら予算を徐々に引き上げていき、同時に広告のデザイン作成やキャッチコピーの調整なども行いましょう。
ただし、企業の規模によっては10万円以下の広告費で成功しているケースもあるので、狙うターゲットの設定やかけられる費用と照らし合わせて検討をしましょう。
Facebook広告料金の仕組み
Facebook広告は、リスティング広告やディスプレイ広告と同じ「運用型広告」に分類され、
どのユーザーにどの広告を表示するかオークション形式で決定されます。
具体的には、広告主が表示したい広告配信面に対して、他の広告主と入札競争を行い、最も金額の高い入札をした広告主が広告配信面を獲得できるという仕組みです。
Facebook広告で選択できる課金方式は、CPM課金(インプレッション課金)やCPC課金(クリック課金)の2種類です。
配信方法に基づいてクリックまたは表示回数ごとに料金が発生するので、企業は広告運用の目的に応じて最適な配信の方法を選びましょう。
また、予算の設定方法として「合計消化金額」と「獲得した各予算の単価」という2つの手段があります。
それぞれ以下の通りです。
・合計消化金額
広告にかかる全ての金額を表します。
予算の上限を設定することで、広告の料金をコントロールすることが可能です。
・獲得した各予算の単価
コンバージョンなど1つのアクションに対して発生する平均コストを表します。
あらかじめ運用者が設定した「入札額」に基づいて予算が決まります。
1. CPM課金
CPM(Cost Per Mille)は、日本語では広告が1,000回表示されるごとに発生する費用を指します。
計算式は以下の通りです。
CPM=広告表示のコスト ÷ 表示回数×1,000
例えば、1,000円の広告表示コストに対して、4,000回表示された場合のCPMは以下の通りです。
CPM = 1,000円 ÷ 4,000回 ×1,000 = 250円
広告掲載するジャンルや配信先によって異なりますが、Facebook広告のCPMの相場は100~500円といわれています。
自社が狙っているターゲット層や競合の費用などを考慮して、バランスを取ることが重要です。
なお、CPMは1,000回の広告表示に対して課金されるため、ブランドの認知拡大など広告を多く表示させたい場合にはCPMが適しているといわれています。
2. CPA課金
CPA(Cost Per Action)は日本語で顧客獲得単価を意味し、Facebook広告におけるCPA課金は、1件あたりのコンバージョン単価を設定することを指します。
CPAはFacebook上で広告を見たユーザーがコンバージョンしたタイミングで費用が発生します。
リンクのクリックに対する平均費用をモニタリングする場合は、CPM課金ではなくCPA課金を使用しましょう。
また、Facebook広告の平均CPAは低いといわれています。
具体的に表すと、その他媒体のリスティング広告およびディスプレイ広告と比較すると以下の通りです。
<広告別の平均CPA>
・Facebook広告 :2,447円
・リスティング広告:6,413円
・ディスプレイ広告:9,891円
引用元:Facebook Ad Benchmarks for YOUR Industry [Data] ,
Google Ads Benchmarks for YOUR Industry [Updated!]
※1ドル = ¥131で計算
理由としては、Facebook広告は後述するターゲティング精度の高さなどから、広告コストを抑えた運用ができるためです。
よってリスティング広告やディスプレイ広告より平均CPAが低くなる傾向にあります。
Facebook広告のメリット4つ
Facebook広告は他の媒体と比較して、優れている点が多数あります。
ここではFacebook広告のメリットを4つ解説していますので、導入する際の参考にしてみてください。
ターゲティング精度が高い
Facebook広告の一番のメリットは、他媒体の広告と比べてターゲティング精度の高さが挙げられます。
Facebookではユーザーが性別・年齢・職業・住所などの個人情報を細かく登録しているため、それらのデータを活用することで、精度の高いターゲティングができます。
ターゲティング精度の高さから、広告が表示される対象者はその広告に興味を持ちやすくなるため、クリック率が上がります。
具体的なターゲティング方法として「コアオーディエンス」「カスタムオーディエンス」「類似オーディエンス」の3種類を活用して広告掲載が可能なため、出稿の際は細かく設定をしてみましょう。
目的ごとにユーザーへのアプローチができる
Facebook広告では、広告の目的を「認知向上」「検討」「コンバージョン」といった3つの中から企業が求めているゴール地点と照らし合わせて設定が可能です。
適切なユーザーに広告配信を行うため、広告運用の目的を精査してみましょう。
認知向上
認知を目的として設定すると、ユーザーに商品やサービスを認知してもらうため、企業が設定した動画広告やテキスト広告などが配信されます。
Facebook広告は潜在層の掘り起こしが得意な媒体ともいわれているので、狙ったユーザーへ広告を配信することが可能です。
広告運用によって、効率的に商品やサービスの認知度を向上させることが期待できます。
検討
ページの「いいね!」やコメント、シェア、クリックなどのアクションをエンゲージメントといいます。
広告を通して、エンゲージメントの増加を目的と設定した場合、投稿に反応する可能性の高いユーザーに対して広告を配信しましょう。
その他、アプリのインストールを促す広告や、興味を持っている見込み顧客の情報を収集するための広告などがあります。
ユーザーが商品やサービスへ、より一層関心を高めるために広告配信を行うのであれば、このターゲティング設定が最適です。
コンバージョン
広告を通して、資料請求・問い合わせ・商品・サービスの購入など企業が設けたコンバージョンへ繋げるのであれば、この目的を設定して配信をしましょう。
例えば、店舗の来店数増加や、Facebookに登録した商品カタログの情報をもとにした販売、資料請求などが挙げられます。
企業はコンバージョンに繋がりそうな確度の高いユーザーに絞って、より多くのコンバージョンに至るように促す広告配信を意識することが重要です。
また、最終的にコンバージョンが発生するまでの流れを最適化し、より高い成果を出すことが運用の中で重視されます。
多くのユーザーにアプローチ可能
Facebookは、日本国内において2,600万人のアクティブユーザーが存在します。さらにFacebookからInstagramへも広告出稿ができるため、合わせて5,900万人のユーザーに向けてFacebookから広告を配信することが可能です。
ただし、それぞれのSNSでは利用者層が大きく異なるので、注意が必要です。
Instagramのメイン利用者層は10〜20代の若年層であり、Facebookのメイン利用者層は40代以上と大きく異なっています。
企業は闇雲にターゲットを設けて配信をするのではなく、自社のターゲットにあった利用者層に向けて、どのSNS広告を活用するのが最適か検討をしましょう。
また、広告は一般の投稿と同じようにタイムラインのニュースフィード上に表示されます。
リスティング広告などと異なり、自然な形で広告宣伝することができるため、潜在層の掘り起こしが容易となります。
低価格で広告を出稿できる
Facebook広告が低価格で広告を出稿できる理由は、主に2つあります。
1つ目は、Facebookのオークション方式による広告価格決定です。
Facebook広告はオークション形式で広告配信面を販売しており、広告主が入札した金額が広告配信価格に影響します。
そのため、競合が少ない分野や広告主が入札額を抑えることができる広告ターゲティングを選択することで、比較的低価格で広告の出稿が可能です。
2つ目は、広告主はFacebookが保有するユーザーデータを活用し、高度なターゲティングを用いて広告の出稿が可能という理由もあります。
Facebookは、ユーザーの興味や行動履歴、購入履歴などさまざまな情報を蓄積しており、それらのデータを利用して高度なターゲティングが可能です。
そのため、ターゲットに合わせて広告を最適化することができるので、結果として低い単価で広告配信ができます。
これら2つの理由により、Facebook広告は比較的低価格で広告を出稿することができる媒体といわれています。
Facebook広告のCPAを改善する5つの方法
企業によっては広告のCPAをKPI(重要業績評価指標)と設定している場合もあります。
そのため、CPAを改善することで広告の効果が良くなるので、下記で表す5つの方法を参考に取り組んでみましょう。
1. ターゲットを見直す
自社が広告運用を行う目的を明確にするため、ターゲットを見直しましょう。
ターゲット層を広げすぎると、広告に興味のないユーザーにも配信されてしまい、結果として無駄な広告費がかかり成果が出にくくなります。
逆に、ターゲット層を狭くしすぎると、広告は十分な配信数に達することなく、効果的な結果を生み出せない場合があります。
ターゲット層を正確に設定することで、クリック率(CTR)やコンバージョン率(CVR)を上げることが可能です。
ターゲットの見直し方法は、Facebookが提供するターゲット層設定の最適化や、広告パフォーマンスのデータを分析することが有効です。
また、競合他社のターゲット層を調べることも重要です。正確なターゲティングを行うことで、ターゲットユーザーにアピールする広告を配信し、より効果的な結果を得ることができるので活用しましょう。
2. クリエイティブを修正する
CPAを改善させるためには、クリエイティブの修正も検討しましょう。
クリエイティブを修正することで、広告の品質スコアが向上し、結果としてCTRやCVRが上がることになります。
品質スコアを上げるためには、広告画像や広告文、キーワードの親和性などの確認と修正を行いましょう。また、広告のテキストや画像をABテストすることも重要です。
ABテストを行うことで、どのクリエイティブが最も効果的であるかを分析し、広告のパフォーマンスの向上に繋がります。
3. 遷移先を変えてみる
クリエイティブの変更に合わせて、遷移先を変更することもおすすめします。
Facebook広告から遷移したユーザーが、離脱することなくコンバージョンを達成するためには、適切なランディングページ(LP)の設計が必要です。
遷移先のLPの内容とユーザーの求めている内容が異なる場合、ユーザーはLPから離脱したり、アクションを完了しなかったりする可能性が高くなります。
適切なLPを設けることで、CPAの改善にも繋がりますので、以下の内容を見直しましょう。
・レスポンシブデザインの最適化
・読み込み速度の改善
・ABテストの実施によるLPデザインの確認
・CTAの見直し
定期的に遷移先を変更することで、広告のパフォーマンスを向上させることができます。
ユーザーが解決したい課題と自社が提供する情報を合致させるため、さまざまなABテストを実施し、最適なLPを見つけましょう。
4. 目的を明確にしたキャンペーンを設定する
Facebook広告の運用目的を明確にしたキャンペーン設定も重要です。
広告の目的によって、ターゲットの設定や広告タイプ、出稿先なども異なるため、目的に合わせた設定を行うことがCPAの改善につながります。
例えば、ブランドの認知度拡大を目指したとした場合、キャンペーンでは「ブランドの認知度アップ」を目的に選択し、広告タイプや設定を目的に合わせて行いましょう。
なお、キャンペーンの数は2023年3月時点で11種類あるので、以下を参考にしてみてください。
自社のキャンペーンをどれに当てはめれば良いか分からない場合は、FacebookのWEBページに業種ごとのヒントが掲載されています。
5. コンバージョントラッキングを付ける
コンバージョントラッキングは、Facebook広告を出稿においてユーザーが実行したアクションを計測するツールであり、設定することでキャンペーンの効果測定も簡単になります。
コンバージョントラッキングを設定するためには、Facebookピクセルの追加が必要です。
Facebookピクセルはサイトに設置することによって、ユーザーのアクションを計測できるJavaScriptコードを指します。
コンバージョンが発生するウェブサイトのページにFacebookピクセルを追加することで、広告のコンバージョン数値をFacebookの管理画面上で把握することができます。
コンバージョントラッキングを正しく設定することで、広告のパフォーマンスを向上させ、CPAを改善することができます。
正確な成果測定ができるよう、Facebookピクセルの設置方法について確認をしておきましょう。
Facebook広告のコスト削減にはアドフラウド対策もおすすめ!
今まで説明したCPAの改善方法でも結果が出ない場合は、アドフラウドによる被害を受けている可能性があります。
リスティング広告やディスプレイ広告と同様に、Facebook広告でもアドフラウドが存在し、以下のような不正行為が確認されているので注意が必要です。
・自動クリックによる広告費の不正請求
・人工的に生成されたトラフィックで広告効果を高く見せかける
・成果報酬型の広告を利用し、広告をクリックした人に報酬を与えることで、不正にクリック数を増やす
・不正なタグを使用し、広告の表示やクリックを自動化する
これら手法を用いてアドフラウドは広告主より不当に広告費を搾取します。
広告主は不正に搾取されないように、アドフラウド対策を実施し、Facebook広告のCPAを改善しましょう。
まとめ
今回の記事ではFacebook広告のCPA改善に関して解説をしました。
Facebook広告は他の広告媒体と比較して、ターゲティングの精度の高さやクリック単価などの低さから費用対効果が出やすい広告といわれています。
広告パフォーマンスを最大限活かすために、今回解説した5つの改善方法を参考にしてみましょう。
また、Facebook広告のCPA改善と併せて、アドフラウド対策も検討しましょう。
他の媒体広告と同様に、Facebook広告でもアドフラウドは検知されています。
アドフラウド対策ツールSpider AFは最短5分でアドフラウドの無料診断が可能となります。
気になる方はぜひ試してみてください。