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データセンター(data center)からのアクセスには注意が必要
通常普通のエンドユーザがインストールやクリックを行う場合に使われるISPは、NTTやKDDIやSoftBankなどの携帯の回線か、インターネットプロバイダーの回線になるのですが
そのISPがデータセンターからのものに偏っている場合、不正が行われている可能性があるのです。
例えば上の資料はとあるサイトのISPのデータなのですが
約900件あるインストールが、全てデータセンターを経由してきていることがわかります。
つまり、このサイトからのインストールというのは、アドフラウドである可能性が非常に高いと言えるでしょう。
今回の場合は全てが、Amazon.comからのものとなりますので
アクセス元も全て東京となります。
通常のアクセスの場合だと、ここまでアクセスポイントが偏ることは少なく、東京が多い場合でも全体の4割程度におさまることがほとんどです。
*なぜデータセンターを経由してくるのか
例えばどのようなケースで、データセンターを経由してくるかというのを説明したいと思います。
まず1つ目が
*日本国内からのアクセスでない場合
中国などで大量の端末を使いアクセスする際などに、データセンターを経由する方法はよく使われます。
例えば日本国内からのアクセスでないと、表示されない広告などに対し、データセンターを経由するという方法は手軽かつ有効な手段であると言えます。
日本からのアクセスであると偽装した上で、尚且つ別々のIPを使用したい場合などによく使われます。
もう1つが
*ボットを動かしたい場合
ボットを大量かつ断続的に動かしたいと考えている場合もデータセンターを使用することがあります。
データセンターにサーバーを立てて、そこでボットを動かす仕組みを構築してしまえば基本的に手放しのような状態でクリックやインストールが行うことができるからです。
最後に
今回のはあくまで1例ですので、他にもパターンはあるかと思います。
しかし、全てに共通して言えることは、データセンターからのアクセスは原則そこで表示されている広告の前に顧客になりうる人間はいないということになります。
なので、どれだけの数のインプレッションやクリック、インストールがあるかだけではなく
その先に本当に人はいるのかという視点を持つことが、無駄に広告費を払わない為に必要になります。